| 近年、感染管理に影響を与えた要因は老人保険の支払い制度の改革です。医療費の高騰に悩んだ米国政府は、1984年に出来高払いから患者を診断群に振り分け、その診断群の平均の治療費を支払う制度に変えました。病院の管理者が院内感染対策に非常に興味を持ち出したのは、このときからだといわれています。在院日数の短縮化が老人以外の患者でも急速にすすみました。もう一つの要因はエイズの流行です。1980年代はじめに原因不明の感染症が話題になり、医療従事者への感染予防策として米国労働省(OSHA)がUPを提唱しました。一方BSIはシアトルのリンチ女史らによって提唱されたICUにおける交差感染予防策です。CDCが2つの方法を統合し、感染経路別の隔離法とSPを提唱しました。 |