3. 自律性体温調節の遠心性神経機構解析

体液調節や循環調節など他のホメオスタシス調節系に比べ、体温調節の神経機構研究が遅れている原因の一つははっきりと同定されたニューロン群がないことが挙げられます。ここ数年にわたる研究結果から視束前野からの遠心路が徐々に明らかになりつつあります(図)。これに関係して、視床下部の温度感受部位を局所的に温度刺激行い、神経活性マーカーであるc-fos発現を指標として体温調節に関わる活性ニューロンを検索する実験系を最近確立しました(Yoshida et al., Abstract for Neuroscience Meeting, 367, 1998)。これに加え、順行性または逆行性のトレーサー解析技術を組み合わせて機能的な皮膚血管運動、唾液分泌、ふるえ、非ふるえ熱産生の各効果器への視床下部からの遠心路を解析しています。

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