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緊急事態宣言再発令にさいして

大阪大学医学部保健学科を受験される皆様へ

大阪大学医学部保健学科長 三善英知

大阪大学
医学部保健学科長

三善 英知

まず初めに今回のコロナ禍でお亡くなりになった方、苦しい闘病を行っている方にお悔やみ、お見舞いを申し上げます。
大変残念ですが、1月8日をもって首都1都3県、そしてこの原稿を書いている時点で大阪府も発令を要請するとのことで近々近畿にも緊急事態宣言が発令されるものと思われます。皆様方に於かれましても、今まで以上に不便でつらい生活を強いられることとなると思います。
特に受験生および関係者の方々は1月16日より大学入学共通テストが始まることもあり、大変ご心配されていると思います。普段とは違う状況での受験、非常にご苦労と察します。今回は追試の機会が与えられるなど対応しておりますが、大阪大学医学部保健学科でも、受験会場の確保や万が一調子が悪くなった場合の対処など、考えられる限りの対処を進めています。ですので、何事もあきらめず、普段の実力を発揮していただきたいと思います。
すでにご承知のことと思いますが、今回のコロナ禍に限らず、医療は医師だけでは成り立たず、診断治療に必要な検査を行う、放射線技師、臨床検査技師、そして患者に寄り添う看護師、の存在が不可欠です。また、新たな診断法・治療法の開発、国民全体の利益を最大化するための医療リソースの運用方法の検討などは保健学科での重要な研究テーマです。大阪大学医学部保健学科ではそのような職種のリーダーや研究者の育成を行なうことができる数少ない教育機関の一つです。今回の未曽有の事態でも、皆が良い医療を受けられるよう手探りながら頑張っている卒業生がたくさんいます。
明日の医療を担うのは間違いなくあなたたちです。逆境に屈することなく春に元気な姿でお会いできることを祈っております。頑張ってください。また、一般の方々にも重ねてご不自由をお見舞い申し上げるとともに、昨今の医療現場・医療体制についてもより一層のご理解を賜りたく存じます。
令和3年1月14日
大阪大学医学部保健学科長
三善 英知