老年看護実習のページ

例えば、学生が控え室で茫然としたり、泣いてたり、今まで何度もあった。学生に話を聴くと、患者さんが死にたいっていうとのこと。なんて答えればいいかわからないし、かといって安易なことも言えないと言っていた。
おそらくほぼ初めて生身の他人の死に接した瞬間。死にたい、に対してその場しのぎの回答を言わず、その代わりに患者さんの感情を静かに受け止め、毎日必死で患者さんの身体の反応をみて辛いだろうところをせっせとアセスメントして少しずつ変化を起こしていく。
死にたいと言ってた人が笑ったり、あれしたい、これしたいとなっていく。この地味すぎることを全力投球でやることに、どれほどの価値があるのかはケア者が自分自身で感じてほしいなと思う。患者さんにも関係者にも人生は楽しくて嬉しくて捨てたものではない唯一無二なんだと知ってほしい。
私達はそれをただ、お膳たてするものである。しかしそのほんのわずかなサポートが重要な意味を持つことが多い。
実習で、それを感じてもらいたい。
それを感じてもらえるような実習を組み立てている。真剣に向き合うと学生のキラキラした弾ける笑顔が自然に見える。それが老年看護学研究室の実習である。

ティーチングアシスタント(TA):老年看護学研究室の大学院生も参加します。

実習先

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心構え

事前学習の範囲は無限大である。実習の不安はこの事前学習で払しょくしよう。
自分の体調を万全に。
すでに経験した実習の反省点を振り返り、具体的な改善方法をしっかり考え、準備しておこう。
実習では、全力で患者さんに向かい合えるように、教員は環境を整えることに全力をあげているので、心配はいらない。
周りへの感謝を持っていくと、いろいろうまくいく。

事前に学習しておくべき内容

実習病院、病棟の特徴(回復期リハビリテーション、療養、一般障害、緩和ケア)
特別養護老人ホームの特徴、機能
生活とは何かについて

加齢による身体のメカニズム
高齢者において、疾患が生活に及ぼす影響