大阪大学医学部保健学科長、大学院医学系研究科保健学専攻長
石田 隆行
大阪大学医学部保健学科長、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻長の石田隆行です。 保健学科・保健学専攻のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
大阪大学医学部保健学科は、看護学専攻、放射線技術科学専攻、検査技術科学専攻の3専攻からなり、それぞれの分野におけるスペシャリストの育成を目指した教育・研究に取り組んでいます。
また大学院医学系研究科保健学専攻には博士前期課程(修士)、博士後期課程(博士)があり、特徴的な大学院専門コースとして、次世代のがんプロフェッショナル養成プラン(第4期がんプロ)、遺伝カウンセリング(がん・生活習慣病まで対象拡大)、臨床工学技士指導者育成プログラム、高度医学物理士養成コース、ナースプラクティショナー(自律的に治療・予防的介入可能な高度実践看護師育成)などのコース・プログラムがあり、医療や研究の社会で活躍するリサーチマインドを持った専門家を養成しています。
大阪大学医学部の源流は、江戸時代、蘭学者であり、医師であった緒方洪庵が開設した適塾にあります。
洪庵の弟子達が開設した大阪仮病院、大阪府医学校がその後、大阪大学医学部になりました。明治時代に、大阪府医学校に我が国で最初の助産師学校が併設され、まもなく看護学校も開設されて以降、150年近くにもなる長い歴史を築いてきました。戦後まもなく大阪大学豊中キャンパスに大阪大学看護学校が開校され、昭和42年には看護科に加えて、診療放射線技術科、衛生技術科の3科で構成される日本で最初の国立医療技術短期大学部が設置されました。そして、平成5年に4年制の医学部保健学科が設立され、平成10年に大学院修士課程、平成12年に大学院博士後期課程(博士)が設置されました。2023年には、保健学科設置30周年を迎え、現在までに4,700名以上の学部生と2,200名以上の修士・博士学位修了生が卒業しています。卒業生・学位修了生は、保健・医療の分野のみならず、研究職、企業など様々な分野において大活躍しています。この長い歴史、数多くの卒業生・修了生の活躍をみても、大阪大学医学部保健学科は我が国の保健医療系大学のパイオニアであり、トップランナーであると言えます。
皆様が学ぶ保健学は、疾病の予防、健康寿命の延伸、生活の質(QOL)の向上などを目的とし、人々の健康を守り向上させるために重要な役割を果たしています。保健学で学ぶ知識には、医学・医療系だけではなく、他領域との融合が求められます。そのため、医学、看護学、医療技術科学、工学、薬学、理学など多様なバックグラウンドをもち国際的に活躍する教員が、手厚く、学生の興味や価値観を尊重しながら教育・研究を行っています。そして、保健学専攻のミッションである「健康の視点から人々の幸せに貢献する医療人の育成」を果たすため、また、グローバルヘルスに貢献する阪大保健学科ならではのオリジナル技術・研究の発信と人材の育成するために、オープンイノベーションの推進、情報技術による教育・研究推進基盤の強化、国際化の推進、リーダー人材の育成、ダイバーシティ・インクルージョンの推進に取り組んでいます。
国際化については、保健学専攻は北米、ヨーロッパ、アジアの11か国16大学と学術協定を締結しており、研修や留学など活発な学術交流をしています。また、世界的に展開され注目されている研究も数多くあり、研究を通じたグローバル人材の育成をしています。
皆様には、是非とも大阪大学医学部保健学科・医学系研究科保健学専攻に入学して頂き、それぞれの目標を目指して学び、未来の保健学を築いていける人材として、世のため、人のために大いに活躍して頂きたいと思っています。教職員一同、皆様の入学をお待ちしています。