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遺伝カウンセリングコース 修業年限:2年

コースの概要

本コースは、現代医療になくてはならない臨床遺伝に関わる臨床現場の広がりと深さに対応することができ、臨床遺伝専門医やその他の医療職のメンバーと協力しながら、遺伝に関する患者さんの悩みや相談に対し、真に必要とされる医療を提供する人材要請を実現することを目標に設置しました。保健学専攻の中に設置することにより、臨床遺伝学の包含する広範な領域に対応できる医療人の有機的育成が可能になります。また、保健学専攻以外の学部卒業生を受け入れることにより、さらに集学的な見識を持った医療人の養成コースとなると考えています。実習においては医学部附属病院の遺伝子診療部における国内でも有数の豊富な症例を経験することができるため、2年間で豊富な実臨床に触れることができるカリキュラムです。

当コースの特色・強み
1

教員として臨床遺伝専門医以外に公認心理士、認定遺伝カウンセラーの参画  遺伝カウンセリングの現場で協働するスタッフとして臨床遺伝専門医、公認心理士は重要なメンバーであり、直接教員として関わってもらうことの意義は大きいと考えています。また先輩としての認定遺伝カウンセラーは現在4名在籍しており、多くのカリキュラムにおいて直接、間接に指導体制を組めることは、本コースの特色の一つと考えています。

2

大阪大学の遺伝子診療部の非常に多い遺伝カウンセリング症例の経験  大阪大学医学部附属病院の遺伝子診療部は設立から17年となり、26診療科の協力を得て、さまざまな領域の遺伝性疾患、がんゲノム診療、家族性腫瘍、出生前診断、発症前診断などを合わせて年間1000コマ以上の遺伝カウンセリングを行なっており、修士の期間中に全ての必要領域における症例の同席、経験をすることが可能になっており、これも大きな特色と考えます。

おすすめの授業等
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写真は1年後期にあるロールプレイをしているところの写真です。

本コースの卒業要件としては、保健学科の博士前期課程の要件である30単位に加えて、遺伝カウンセリングコースの必修選択科目が24単位あります。この中に臨床遺伝学の基礎から応用に関する豊富な講義に加えて、遺伝学に関する実験を経験する演習があり、遺伝カウンセリングの中で必要な基本的実験方法の体験が可能です。また、連合小児、人間科学部、医学部の講義も受講してもらう事になっており、他学部の教員や学生と交流して広い視野を持つことができると考えています。

取得可能な資格

認定遺伝カウンセラー ® 認定遺伝カウンセラー®は遺伝医療を必要としている患者や家族に適切な遺伝情報や社会の支援体制等を含むさまざまな情報提供を行い、心理的、社会的サポートを通して当事者の自律的な意思決定を支援する保健医療・専門職です。日本遺伝カウンセリング学会と日本人類遺伝学会が協力して制度化した「認定遺伝カウンセラー制度」の専門教育機関として認定されており、修了者はその受験資格を得ることができます。

卒業後の進路について

卒業後は、遺伝カウンセリング実施施設へ就職したり、遺伝カウンセリングに関わるような検査会社、製薬会社などに就職される方もいます。また一部の人は博士後期の大学院に進学したり、養成コースなどの教育職を目指す人もいます。卒業直後はまだ資格試験の前ですので、資格を持っていませんが、取得見込みで受け入れてくれる施設も多いです。

担当教員について

酒井 規夫

遠藤 誠之

高橋 正紀

辻川 元一

代表の先生からのメッセージ

近年、医療の現場において、がん診療におけるがんゲノム検査と分子標的薬の実用や、出生前診断におけるNIPTの広がりなど、臨床遺伝学、ゲノム診療のリテラシーが必須となる場面は日々広がる一方と考えます。また、その状況の変化のスピードは大変大きく、臨床遺伝専門医とともに認定遺伝カウンセラーの役割は非常に大きくなりつつあると思います。ぜひ、この分野で活動したいと考えている皆さん、ぜひ大阪大学の遺伝カウンセリングコースでこの領域の将来を引っ張っていくような人になりませんか?