近年、子どもの心理、精神面での不適応の増加が大きな社会的問題となっています。
軽度発達障害を理解することは、いじめ、不登校、不定愁訴や引きこもりなど、現代の子どものこころの問題の理解にもつながります。
軽度発達障害の子どもとは
1.学習障害(特定の「読み」「書き」などが苦手な子ども)
2.注意欠陥/多動性障害(落ち着きがない、不注意な子ども)
3.広汎性発達障害(人とのコミュニケーションが下手、こだわりがある)
軽度発達障害の子どもには以上のような子どもが含まれます。
能力はあるが、集団の中で誤解されやすく、不適応をおこしやすい子どもです。
少し変った子どもとみられやすく、親も悩んでいます。
学校では普通学級で学ぶことが多いため、先生方も接し方に困っています。
このような子どもたちは、理解のない一般社会や医療現場には上手く適応できません。
対応の基本
世の中にはいろいろな人がいます。
一人ひとりの個性を認めて育てることが大切です。子どもをよく理解するところから親子の信頼関係が生まれます。
たとえば広汎性発達障害とは
広汎性発達障害は、中枢神経系の何らかの機能不全で起こると推定されています。育て方や家庭環境が原因で起こる訳ではありません。
広汎性発達障害には次の3つの特徴があります。特徴の現れ方は一人ひとり違います。
- 社会性の獲得や対人関係の難しさ
他の人と相互にやりとりすることが苦手です。また、人とのつきあい方のルールや社会の常識がわかりにくいという特徴もあります。一人でいることを好む子どももいれば、一生懸命友だちを作ろうとするけれども一方的で嫌がられてしまう子どももいます。
- コミュニケーションの特徴
コミュニケーションには大きくいって、会話に代表されるような“ことばでのやりとり”と、身振りや視線などを使う“ことば以外でのやりとり”とがあります。広汎性発達障害の子どもの多くは、こうしたコミュニケーションが全般的に苦手です。(アスペルガー症候群の子どもは、コミュニケーションの困難さが一見あまり目立たないことがあります。)
- 想像力の特徴(興味のかたより)
想像力とは、「こうかな、ああかな」と推測する力です。この想像力がうまく働かないと、気持ちを切り替えたり、融通を利かせたりすることがうまくできません。“いつもどおり”が安心なために、初めての場所に行きたがらなかったり、日課や予定の変更を嫌がったりします。
また、興味にかたよりがみられ、不自然なほど同じ遊びを繰り返したり、極端なコレクションをしたりすることがあります。
詳しくは下記冊子をご覧下さい。広汎性発達障害を詳しく解説しています。
インターネットからダウンロード可能です。