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命の誕生を支える助産師になる

プロフィール

助産師
大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻
生命育成看護科学講座
ウィメンズヘルス科学研究室
博士前期課程在籍
伊藤 絵美
2010年3月年大阪大学医学部保健学科看護学専攻卒業後、静岡県立総合病院(産婦人科病棟)に助産師として7年間勤務。2017年4月大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻(ウィメンズヘルス科学研究室)博士前期課程に進学し、現在に至る。2019年保健学修士修了見込であり、2019年4月より博士後期課程に進学予定。

大阪大学を選んだ理由
オープンキャンパスで目の当たりにした"The大学"

  • 高校生のときに参加したオープンキャンパスがきっかけとなり大阪大学を志望しました。

    広大なキャンパス、大きな大学病院、重厚な造りの生命科学図書館、様々な研究科やコンベンションセンターといった建物を目の当たりにして、"これが大学"と圧倒されました。特に保健学科棟の助産実習室を見学したときに、きれいで充実した設備に感銘を受け、大阪大学に進学して助産師になりたいと憧れを抱きました。

  • 大阪大学で身につけたこと
    阪大での論理的思考と実践スキルが身を助く

  • 臨床で役立ったのは思考力と実践力です。対象者を観察し、必要なケアを理論や医学的・看護学的見地に基づいて考え、それを実践する力を大阪大学で養うことができました。

    感覚や経験ではなく、論理的思考によるアプローチからPDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act)を回す必要性と、そのスキルを習得しました。
    また、各教科で課せられるグループワークおよび特別研究を通して、自分の考えを他者に理解してもらうための表現方法、効果的な資料の作成と提示方法を学びました。臨床では、大学で学んだプレゼンテーションスキルが、母親学級の運営や研修等での発表の場で大いに役立ちました。

  • 印象に残る授業・実習など
    命の誕生を支える助産実習の重責とマインドの構築

  • 母と子の2人の命を預かる助産実習看護実習より厳しく、印象に残っています。助産実習では命が誕生する分娩に関わらせていただくため、重責であり、緊張の連続でした。

    しかし、産婦やその家族とより深く接することができ、唯一無二の出産に関わらせていただけたことは貴重な経験となり、助産師としてのマインドを考えるためのよい機会となりました。
  • キャンパスライフの思い出
    仲間と過ごした日々

  • 同じ看護の仲間と過ごした時間はとても有意義でした。友人たちと図書館で課題をこなしたり実習の記録をまとめたりもしました。

    プライベートでは誕生日会を開催したり、実習グループのメンバーで各領域の実習が終わるたびに打ち上げもしました。私は部活やサークルには所属していませんでしたが、仲間と過ごした日々はとても充実しており、よい思い出となっています。

  • 大学院に進学した理由
    研究者になるという目標と博士後期課程への進学

  • 特別研究を通して看護研究のおもしろさを感じたため、学部生のときから研究職に関心がありました。

    しかし、助産師として臨床で働きたいという思いもあり、学部卒業後は総合病院に就職しました。そこでは、学部で学んだ看護ケアや助産ケアを実践できることの楽しさを実感しました。

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    助産師として少しずつキャリアを積む中で、臨床で実践しているケアの適切さを検討するために看護研究に取り組みました。そのときに研究に必要な知識が乏しく苦慮した経験から、看護研究についてより深く学ぶ必要があると考え進学しました。現在、博士前期課程で看護研究を学ぶ中で、研究者になるという目標が明確となり、今後は博士後期課程に進学する予定です。

  • 今の仕事を選んだ理由
    新しい生命の誕生と女性の健康を支援する専門家

  • 心から「おめでとう」と言える職業の一つが助産師だと思っています。新しい生命が誕生する場に立ち会わせていただけるなんて、なんとステキな仕事ではないでしょうか。
    そして、同じ女性として、女性の健康支援に関われることも魅力です。研究者としては直接的な関わりは難しいですが、研究を通して女性の健康支援に貢献できます。今後は、妊産婦だけでなく、全ての女性のQOLの向上を目指して、研究活動に邁進していきたいと考えています。

  • 仕事のやりがい
    「ありがとう」の言葉

  • 多重業務に追われ、対象者一人ひとりに丁寧に向き合うことが難しいことが多く悩ましく思うときでも、赤ちゃんの愛らしさや「ありがとう」という言葉に何度救われたかわかりません。実践したケアに対する反応を直に感じられることはやりがいでした。

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    また、母子健康手帳の分娩介助者名に自分の名前を書けることでした。分娩介助を担当させていただいた助産師として、大切な母子手帳にそれを記すことができることはいつも感慨深い思いでした。
    大学院生として学ぶ中で、自分がやりたいことを学べる楽しさ、疑問が新しい知見に変わったときの快感を味わうことがやりがいになっています。自分が興味あることや関心があることに没頭できることは、やりがいを感じるだけでなく、心の豊かさにもつながっていると思います。

  • 後輩への助言
    看護の持つ魅力(むしろ魔力?) 

  • 看護・助産の仕事や研究は多岐にわたります。だからこそ、どこかに自分の興味をひかれる分野があり、そこに傾注してしまう魅力(むしろ魔力?) が看護にはあると思います。それが、私の場合は、母性看護学・助産学に関する研究だと思っています。まだまだ学ぶことばかりで苦悩の日々ですが、毎日充実しています。

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    充実した生活を送るためにも、自分にとって理想の仕事は何かという問いを考えることは、これから進路を決めるみなさんにとって重大な課題だと思います。その答えが看護や助産にたどり着く人もいると思います。助産師の一人として、一人でも多くの助産師の仲間が増えることを楽しみにしています。

  • 貴方にとって大阪大学とは
    充実した日々を提供

  • 私に助産師の魅力を気付かせてくれた場所であり、現在は充実した日々を提供してくれる場所です。大阪大学は、関心があることを学べる環境が整っており、それが充実した毎日につながっていると思います。大阪といえども大阪感満載ではなく、適度にノリが良く、他者を受け入れる懐が深い所も他府県から来た田舎者にとっては居心地がいいです。

  • 助産教育課程を目指す方へ
    助産師教育課程は大学院教育へ移行

  • 私が学部生のころは学部の4年間で助産師資格も取得できましたが、現在、大阪大学では助産師教育課程は大学院教育になっています。研究のノウハウを学びながら、助産学を修めることで、より専門性の高い助産師を目指せると思います。

  • 教員からのメッセージ

    伊藤さんは、学部で看護師・保健師・助産師の国家試験受験資格を取得し、見事合格しました。その中の、助産師の免許を生かし、臨床で助産師として母子を支え、現在は大学院生として研究をしています。学部生のころから、大変積極的に授業・実習に参加し、教員に質問をし、学び、知識だけでなく助産師としての技術も磨いていました。助産師に関連する科目は、学部では母性看護学の授業と実習があります。現在は大学院で助産学教育課程を開講しています。臨床で助産師になった際、根拠のあるケアやケアの根拠を見出すことは必須です。大学院では高度な知識だけでなく、阪大では研究スキル、研究マインドも学ぶことができます。そして国際的にも活躍できる助産師を育成します。命の誕生を支えたい、女性を助産学という専門性をもって支援したいという方にお勧めです

    こんな人に目指して欲しい

    現在は大学院で助産学教育課程を開講しています。臨床で助産師になった際、根拠のあるケアやケアの根拠を見出すことは必須です。大学院では高度な知識だけでなく、阪大では研究スキル、研究マインドも学ぶことができます。そして国際的も活躍できる助産師を育成します。

    参考情報