物理が好きだったので、他大学の理学部物理学科を受験しようと考えていましたが、センター試験終了後に他に受かりそうな大学を検索したところ、大阪大学保健学科の放射線技術科学専攻と検査技術科学専攻が出てきました。
その時初めて診療放射線技師という職業を知ったのですが、好きな物理学で人の役に立てる仕事ができるならこれ以上のことはない、と思い受験しました。あとは大阪人なので阪大への漠然とした憧れがありました。
物事を論理的に考えることです。3年生までにほとんどの授業や臨地実習を終え、4年生では研究室に配属され1年間卒業研究をします。他大学の放射線技師課程でこんなに研究に重きを置いているところはないのではないでしょうか。指導も一人ひとり丁寧にしていただき、物事を論理的に考える思考が身につきました。
ラットを使った解剖実習です。画像解剖だけでなく、実際に動物の解剖も行い、臓器を直接見る機会があり貴重な体験でした。大学院の授業で行った行政解剖の見学も印象的でした。
同級生や研究室の先輩後輩など、人にとても恵まれました。バーベキューをしたり、夜遅くまで残ってみんなで国家試験の勉強をしたことが印象に残っています。
大学院の先輩たちが自分で論文を探し、実験の計画を立て、教授や助教の先生にプレゼンをしている姿を見て、自分も進学しようと思いました。
研究室に入る前までは「理系は数字だけ強ければいい!」と思っていましたが、論理的な思考や言語力が必要だと痛感し、大学院で学ぶことにより将来必ず役に立つと思いました。早く社会人になりたい気持ちもありましたが、博士前期課程は長い人生の中でたった2年しかないので、焦る必要はないと思い進学しました。
企業就職、博士課程への進学など、たくさん選択肢はありましたが、やはり臨床で働きたいという気持ちが一番でしたので、病院に就職しました。
自分の撮影した画像から病気が判明したり治療の役に立てると、診療を担う一端としてやりがいを感じます。チーム医療なので、自分の専門分野は深く、他職種の分野は広く知ることが大事です。
現在の医療は経験則よりもエビデンスが重要です。大阪大学ではエビデンスに基づいた医療の基礎を学べると思います。
社会人になると学びたくても時間がなかったり、何を習うにも授業料が高かったりと、大学と親のありがたみがわかります。もちろん学生時代にしかできない経験もありますので、学業と遊びのメリハリをつけて大学生活を楽しんでください。
胸を張って自慢できる母校です